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野村浩将「曙荘の殺人」、
小暮実千代はある芸術家の家に行くと男が死んでいたが、自宅へ帰ると夫の佐野周二に私がその男を殺したと言い出し逮捕される。
その後裁判が始まり、品川隆ニの弁護人は捜査をしていくが、死んだ男と小暮の娘の関係などが発覚し、男を挟んで娘と母の三角関係の疑惑なども出てくるが・・・。
曙荘というとなんとも小さな安アパートっぽいが、そんな感じではなくそれなりのマンションでの殺人事件が描かれている。
小暮が誰かをかばっての自供であることは最初から薄々わかっているが、それが娘をかばってのことなのか何なのかがちょっとだけ謎を呼ぶ展開となっている。
一応品川隆ニが探偵役だが、時代劇の時のような明朗快活なキャラではなく随分真面目なキャラとなっていて、基本的には法廷もののリーガルサスペンス映画と言える。
推理ものとして見るとそう斬新でもないし、後半になって真犯人がミスとなる発言をしたことに自分で気がついて焦り出す描写も入れているので、一応ラストは逆転法廷みたいな展開とはなるが、別にどんでん返しって感じでもなく、というか映画の描写自体がラス前にネタを割ってしまっている。
それなりに容疑者が色々出てきて、犯人であるかどうかの真偽が問われる描写が連続するので飽きさせずには見せるが、もっと多少あざとくてもいいからミステリー映画らしい謎が謎を呼ぶ・・・って展開描写もあったろうとは思わせる。
またラストでそれまでの予測されうる判決がひっくり返るってのに、いきなり裁判官も検事も品川の弁護士もが急に一緒になって真犯人を糾弾するという顛末は、まあ変わってはいるけどちょっとあっさりしすぎな感も否めない。
面白くは見てられるが、多少引っかかるところも随所にある一篇。
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