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春原政久「この髭百万ドル」、
益田喜頓は軍人生活を30年送ったB級戦犯で今は引退しているが、毎日3人の娘に厳しく躾を言いつけていた。
それでも不安な益田は娘たちの職場へ行き、3人とも恋人がいてなんとも女らしくない行動にやきもきするが、娘たちには言う事を聞いてもらえない。
そこで益田は再就職しようと昔の軍隊の知り合いを頼って職を探すが、偶然の事故で部下と再会した益田は彼が務める製薬会社にガードマンとして務めることになるが・・・。
益田喜頓がコメデイアンぶりを発揮する映画だが、益田が生やしているオットセイのような八の字髭ががお話の中心となる。
再就職した益田は社長から間違って人体テスト前の精力剤の薬をもらうが、それを飲まずとも社長の不倫を脅しに来たチンピラをガードマンとして叩きのめしてしまうが、社長はそれを薬の効果だと勘違いし、益田をキャラクターにした薬を売り出しこれが大ヒット、益田は一躍髭がトレードマークの国民的大スターになってしまう。
結局儲かり出した益田の生活は一変し娘に家を出て行かれて反省して髭を剃る・・・という展開であるが、全篇流れるようなコミカルタッチなのでそう風刺的意味合いが強調されてもいない。
髭を剃ってくれたら500万出すというライバル会社の口車がインチキだったことが発覚する終盤のシーンも多少悲しいシーンというだけだし、お話だってあっさりかたずいてしまう。
しかし娘の恋人の作家が連れ込み旅館に編集者の長女を呼び出しイメージプレイをしながら小説のアイデアを考えているとか、由利徹のとぼけたボクサーぶり、娘の一人が色仕掛けで車を買わそうとする挿話などなどが色々盛り込まれていて、すんなり見れてしまう映画である。
益田のおとぼけぶりが過度に際立つ事も無く自然なドラマの成り行きで結局全篇とぼけているというのも悪くない。
また最後がそれぞれ結婚した娘たちの子供=孫(顔は全部旦那の顔)を乳母車に乗せて歩く益田の姿で終わっていくというのも似つかわしい長閑さである。
メリハリは無いが、それでも隙なく作られているようなコミカルな一篇。
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